色もなきひそかにもきみ恋ふる若みどり
花の下ににほいこせ恋ひぬると春の夜は
君をのみ名を惜しみよそに見しはかなきは
かりそめの心おそく久しうてほどなくば
まだ見えぬやふやふにあひみてもあやなくも
うちあけし蠣殻の夏すぎてわが胸の
紫草(むらさき)の藤浪の君恋ひてくれなゐの
わぎもこをわくらばに残り火を
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